2022.11.30
建物の寿命を長くし、資産価値を高めるためにも適切な大規模修繕は不可欠です。
大規模修繕とは、避けては通れない経年劣化を、定期的に補修や共有部分の改修や修繕を行う大掛かりな工事のことをいいます。
大規模修繕は、長期的計画を立て10~15年おきに行うのが一般的です。
の所有するマンションやアパートもそろそろ検討する時期ではありませんか?
賃貸マンションの大規模修繕はオーナー様の義務です。
大規模修繕を実施する目的と費用の目安についてご説明します。
大体10~15年ごとに実施をする大型修繕は、経年劣化による修繕を行いつつ、ブラッシュアップを行って資産価値を維持・工場する目的で行われます。
建物の共有部分をメインに行われます。
主な修繕箇所は
・外壁塗装、ひび割れなどの修繕
・屋上やベランダの防水工事
・共用廊下、階段や手すりなどの劣化箇所の修繕や塗装
・吸排気設備の交換
・エレベーターなどの交換工事
大規模修繕を怠ると、設備の不具合による住人からのクレームだけでなく、きちんと手入れがされていない物件になってしまうと
・入居率が下がる
・資産価値が下がる
・外壁落下事故が起こり、損害賠償請求などが発生するリスクがある
賃貸アパートの大規模修繕をスムーズに行うために、建物診断を受けることをオススメします。
建物診断とは、建物の状況を確認するために行われる現地調査のことで、大規模修繕を行う前に行われることが多く、建築士やそれぞれの専門家が躯体や設備の傷み具合を検査していきます。
「経年劣化」「耐震」「配管劣化」「資産価値」を診断することで、長期修繕計画の計画ができ、資金計画も立てやすくなります。
具体的に大規模修繕工事では、どのような工事をするのかご紹介します。
屋上やベランダの防水
屋上は、太陽光や紫外線、雨風の影響を受けやすい劣化がしやすい箇所です。
経年劣化で「防水機能」も弱くなっていきます。
防水機能がしっかりしていないと、雨漏りや浸水の恐れが出てきます。
大型修繕では防水工事をしっかり施し、防水層を作ります。
タイルの補修・張り替え
タイルの劣化を放置していると、剥がれ、劣化に繋がり大変に危険です。
落下したタイルが人に当たれば大きな危害が及ぶことがあるからです。
損害賠償請求などが発生する恐れもあります。
タイルの劣化の放置で、雨水が建物内に進入することで建物の耐久性を損なう恐れもあります。
安全をまもり、建物の耐久性を向上させるためにもタイルの補修・貼り替えは大切な工事になります。
外壁塗装
10~15年周期で、外壁塗装の塗り替えを行いましょう。
外壁塗装は、建物の景観を良くするたけでなく、防水の役割を担っています。
塗料の種類によって、防水性や遮熱性など目的に合わせた機能を選ぶこともできます。
外壁塗装は、コンクリートの腐食を防ぎ、躯体を守る大切な工事になります。
外構工事
外構とは、機械式駐車場や駐輪場・ネットフェンス・照明など、建物物周りに設置されたものをいいます。
舗装や鉄部のサビ・剥がれの補修、塗り直しを行います。
電気設備の点検と交換
電気設備やライフライン関連の不具合は、大きな事故に繋がることがあります。
電気設備の交換参考時期は以下の通りです。
・分電盤:30年
・インターホン設備:15~20年
・電気錠:10~15年
大規模修繕工事の長期計画で参考になさってください
また電気設備だけではなく、電気容量が不足している場合は電力回線の改修も検討しましょう。
LED照明への取替えなども長期でみるとコストダウンに繋がります。
給排水設備
排水管は5年ごとに高圧洗浄を行い、給水管や排水管は25~30年くらいで交換を検討します。
設備機器は適宜修繕を行い、給湯設備は10年くらい、浴室設備等は25年くらいで交換を行いましょう。
ガス設備
ガス設備は4年に1度以上点検をすることが法律で定められています。
ガス配管については、耐用年数が15年~30年なので、その周期で交換を検討しましょう。
大規模修繕工事の工期は、50戸以下のマンションで平均2~3か月と言われています。
規模が大きくなればそれだけ工事期間も長くなります。
工事中の住民のストレスを少しでも軽減できるような対策をとり、工事内容の説明や、安全対策、防犯対策をしっかり行ってくれる業者にお願いをしましょう。
大規模修繕工事の目的は、大切な資産である建物の耐久性・機能性の回復だけでなく、建物の機能や設備を今の時代に合わせたものにブラッシュアップすることもできます。
大規模修繕は費用もかかるものではありますが、安心・安全・快適な建物を維持するためにもオーナーの義務として行う必要があります。
そのため、築古物件であっても管理が行き届いた住みやすい部屋という印象を住民や、入居希望者に与えることができ、結果として高い入居率と安定した家賃収入につながるでしょう。
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