2022.06.27
世界的な新型コロナウイルスの感染拡大が起こり、ここ数年は外国人入国者が激減していましたが、2022年6月より、一日あたりの入国者数上限を引き上げ、外国人留学生については優先的に受け入れる方向となっています。
それに伴い、入国後の部屋探しをする外国人入国者の数も増える傾向にあり、外国人向け賃貸物件の市場が再度活性化することが期待されています。
新型コロナウイルス感染拡大以前の令和元年に日本への外国人入国者数は、短期滞在や留学・技能実習などを含め約3,100万人を超え、過去最高となっていました。
2019年過去最高を記録したものの、コロナの感染拡大が始まった2020年は約411万人、そして2021年には約24万人にまで落ち込みました。2019年と比べると約99%もの激減です。
それまで日本に住んでいた外国人も母国へ帰国する動きもあったことから、それに伴い外国人向け賃貸物件の市場も大変厳しい状況が続いていたのですが、ここにきて入国制限の緩和が進み始め、ニーズ復活の兆しが見えています。
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外国人の新規入国制限の見直しについて
外国人の新規入国については、原則として全ての国・地域からの新規入国を一時停止し、「特段の事情」がある場合に限り、新規入国を認めることとしているところ(詳細は出入国在留管理庁ホームページを確認ください)、下記(1)、(2)又は(3)の新規入国を申請する外国人については、日本国内に所在する受入責任者が、入国者健康確認システム(ERFS)における所定の申請を完了した場合、「特段の事情」があるものとして、新規入国を原則として認めることとなります。
(1)商用・就労等の目的の短期間の滞在(3月以下)の新規入国
(2)観光目的の短期期間の滞在の新規入国(旅行代理店等を受入責任者とする場合)
(3)長期間の滞在の新規入国
※上記措置は、受入責任者の行った事前の申請が完了した方を対象とします。
※上記措置における受入責任者とは、入国者を雇用又は入国者を事業・興行のために招へいする企業・団体等のことをいいます。また、旅行代理店等とは、旅行業法に規定する旅行業者又は旅行サービス手配業者をいいます。
※上記(2)に基づき新規入国を認める外国人は、水際対策強化に係る新たな措置(28)に基づく「青」区分の国・地域から入国する方に限定されます。
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このような流れ受け、現在は徐々に外国人の入国が増えてきていますので、外国時の入居者募集に間口を広げているオーナーにとっては「空室を解消するチャンス」と捉えられています。
~今後まず増えるのは「留学生」か~
コロナ渦の前に留学の在留資格を取得し、水際対策の影響で入国ができない「待機留学生」が増え、現在その数は実に15万人にもなると言われています。
今後はこうした留学生を含め、ビジネスでの往来や、一旦母国に帰国した外国人の再入国も期待されています。
それにより改めて外国人向けの賃貸物件市場が活性化し物件ニーズが高まる見込みもあり、今のうちに空きが出てしまった物件を「外国人向け賃貸物件」として準備しておくことが室解消の大きな一手になりそうです。
中・長期在留者と特別永住者の合計は、令和3年末の時点で276万635人となっています。(法務省入国管理局の発表による)
前年より12万6,481人減少したものの、入国緩和が始まった今年は人数が増えることが予想されます。
そこで現在所有している賃貸物件について、
・最近空室が目立ってきた
・なかなか次の入居者が決まらない
という場合には、入居者のターゲットを「外国人」に向けてみてはいかがでしょうか。
まずこちらで“外国人のニーズ”にあてはまる物件にするための改装ポイントをいくつか紹介します。
■あえてバス・トイレ3点ユニットでいく
日本人には敬遠されがちなバス・トイレが一緒の3点ユニットは外国の住宅では非常に多く、あまり抵抗を持たれません。
劣化が激しい場合や古さが目立つ場合は、状況によって塗り替えをしたり、ユニット自体を交換したとしても、バストイレ別/洗面所増設などの改装工事に比べると、さほど高額なリフォーム代にはなりません。
■身軽に入居! 家具・家電付
日本人は一般的に中古品を好まず「新品」を求める傾向にあるため「家具・家電付」のニーズは高くありませんが、海外では家具・家電付の物件が逆に一般的です。
物価の高い日本ではなおのこと、家具・家電を入居者が揃えるのは負担が大きく、外国人入居者には「家具・家電」があらかじめ備え付けられている物件は皆さんが思っている非常に人気があるんです。
高いグレードのものを揃える必要はなく、最低限の機能のものを設置しておくだけでも十分です。
■Wi-Fi完備
あらかじめ建物にインターネット回線を引き、部屋ごとにWi-Fiルーターも完備しておけば、入居後すぐにインターネットを使ってもらうことができます。
外国人にとっては、ネット環境について自分で調べる・契約するという事は想像以上に大変です。
日本に来たばかりで、色々とスマホを使って調べる必要があっても、インターネット環境がないとスマホで調べる事すらできません。
そして、母国の家族と電話やメールのやりとりも多い外国人にとっては、入居と同時にインターネットが利用できることは大変嬉しい条件です。
※この場合はルーターのレンタル料や基本料金を利用料として管理費等に含めておきましょう
このように、特に1つ目と2つ目については、日本人向けというより外国人入居者ならではのポイントと言えますが、思い切って取り入れてみることで空室解消につながることが期待できます。
それぞれ国によって文化が異なり、文化の違いによってその国独自の生活習慣やルールがあります。
日本へ来る外国人はあらかじめ日本や日本の文化・習慣について調べていると思いますが、あまり日本と海外の生活習慣の違いを知らない人も多く、外国人向け賃貸物件を運営するにあたっては、外国人ならではのトラブルや問題に対して事前に対策をとることをおすすめします。
~「ルールブック」と誓約書~
イラスト付きの「ルールブック」が外国人にとっては分かりやすく便利です。
事前に説明・読み合わせをして理解を求めていきましょう。
ルールブックの内容例
・トイレ/お風呂の使用方法
・ゴミ出し(分別・曜日)のルール
・キッチンや火気の使用について
・室内は靴を脱ぐ
・夜間~早朝の生活音について
なお、ルール内容について説明を行なったら、「誓約書」を交わすことも良いかと思います。
その場合は特に、生活音や音楽の音量などについては個人によって「うるさい」「迷惑」のレベルが違うため、
『自分は守っている』
『うるさくしていない』
『迷惑を掛けていない』
などとなる可能性がありますので、[管理者(オーナー)が違反、及び迷惑であると判断した場合は~~~]といった条件としておくことも大切です。
このように、事前に対策を行うことでトラブルを未然に防ぐこともできますので、外国人入居に対して間口を広げてみるのはどうでしょうか。
いかがでしたでしょうか。
今後再び増加が見込まれる外国人の長期滞在。
賃貸物件の需要増に合わせて、所有物件を外国人入居者向けにしてみませんか?
とはいえ、ユニットバス交換やインターネット回線の引き込み、劣化が目立つ場合のリフォームには本来ある程度の改修費用が掛かります。
「空室が続いて資金が充てられない…」
「そんな簡単には足を踏み出せない…」
というオーナーさまも多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで!
そのようなオーナーさまのため、当社は空室解消につながるリフォームをオーナーさま負担0円でお手伝いをさせていただきます。
ビル丸ごとの再生リフォームから今回のような外国人向けアパートへの改装など、ご興味をお持ちの方はぜひサービス詳細をご覧いただき、お気軽にお問い合わせください!
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