2023.08.01
建物が完成した当初は、真新しく最新の設備で建てられた物件も、長年の多くの入居者に利用いただくうちに経年劣化による改修やリフォームの必要が生じ始めます。もしかしたら、すでに空室率も上昇しているかも…。
そのような状態の築古物件のオーナー様に、ぜひ知っていただきたい制度があります。それが「オーナーサブリース」です。
この記事では、そのサブリースの仕組みとメリット・デメリットを明らかにし、特にリフォーム後にこの制度を適用することで、空室リスクを軽減しつつ物件価値を最大化する方法を解説したいと思います。
築古物件のオーナー様にとって、空室の悩みは尽きないものです。
そんな課題を解決するために考えられた制度が、オーナーサブリースという制度です。
サブリースとは、空室が出た物件をまるごと不動産管理会社が一定期間賃借し、自己のリスクで入居者を募集し管理を行うというもの。ここでの「サブ」は「再」を意味し、不動産会社がオーナーの代わりに再度賃借人を募るという仕組みのため「サブリース」と呼ばれています。
サブリースの一番の特徴は、オーナーが直接入居者との契約をする必要がないことです。
オーナーは管理会社に所有物件を一定期間貸し出し、その間、管理会社が広告活動や入居者募集、選定、契約更新、賃料改修などの運営・管理業務を代行するため、空室リスクや入居者のトラブルなどから解放されるのです。
そして、賃料については管理会社との契約で賃借期間中は固定で設定されことが一般的なため、もし空室が発生した期間があっても管理会社からの一定収入が見込めます。
これは、賃料収入が不確定な状態から脱却し、一定のキャッシュフローを確保するための有効な手段です。
しかし、当然ながら全てがメリットばかりではありません。市場価格が上昇した場合でも賃料は固定なため、収益機会を逃す可能性もあるということを理解しておく必要があります。
また、築古物件オーナー様にとって、サブリースは一見複雑に感じるかもしれませんが、しっかりとその仕組みを理解すれば、確かな収益とリスクヘッジが見込める有力な選択肢となり得ます。
では、次のセクションでは、このサブリースのメリットとデメリットについてさらに深掘りしていきましょう。
サブリースを考える際、そのメリットとデメリットの両面を知ることは非常に重要です。ここでは、築古物件オーナーがサブリースを選択する際の利点と注意点について詳しく解説します。
まず最大のメリットは、賃料の安定化にあります。
サブリース契約では、不動産会社が一定期間物件を賃借し、その期間中の賃料を保証します。これにより、物件が空室の期間でも一定の収入を確保できるという安心感が得られます。
また、入居者とのトラブルや、集金、契約更新等の手間が省けるのも大きな魅力です。
しかしながら、サブリースにはデメリットもあります。例えば、市場価格が上昇した場合でも契約賃料は変動しないため、オーナーはその収益アップのチャンスを逃してしまうことがあります。
サブリース契約期間中は賃料の見直しは基本的に不可であり、長期契約になればなるほど、そのリスクは高まりますので、その点について理解・考慮した契約であるかをしっかりと確認しましょう。
そして、不動産管理会社の選び方も重要なポイントとなります。
信頼性の低い会社を選んでしまうと、管理が適切に行われず、物件の価値が下がるリスクもあります。
大切な物件の運用を任せる依頼先ですので、信頼性や実績などを重視した会社選びが、オーナーである皆さんの資産価値を守るためには不可欠です。
このようにサブリースは、メリットとデメリットがはっきりとしたビジネスモデルです。
それを理解し戦略的に活用することで、築古物件を有利に運用する道が開けます。次のセクションでは、リフォーム後のサブリースという、さらに有効な運用手法を紹介します。
築古物件の運用において、リフォームは避けて通れないステップとなります。
そして、リフォームによる物件価値を向上させた上でのサブリースが一層の好条件を生み出し、効果的なサブリース戦略を進めることが可能となります。
リフォームは、物件に快適性といった魅力をもたらします。
古い建物を現代のライフスタイルに合わせて改修することで、新たな入居者に対する訴求力を持たせることができます。その結果、より良い条件でサブリース契約を結ぶことが可能となり、空室率の低下と安定した賃料収入の獲得につながるのです。
ただ、一般的なリフォームは一定のコストが掛かることが一般的で、賃貸運営ではそのコストをいかに効果的に回収するかが重要となります。
そこで今回ご紹介するサブリースは、その改修フローをスムーズに進めるために役立つ仕組みでもあるのです。
リフォーム後の物件をサブリース契約に出すことで、改修コストを安定した賃料収入で回収することが可能となります。
さらに、サブリースは賃料収入の安定化だけでなく、物件の維持管理も代行してくれます。これにより、リフォーム後の物件の維持・管理費用を抑えつつ、長期的な賃料収入を得ることができます。
しかし、注意すべきはリフォームを行うタイミングです。
サブリース契約後(運営中)にリフォームを行うことになると、契約賃料の見直しができないため、リフォーム費用の回収が難しくなることがあります。そのため、リフォームはサブリース契約前に行い、その資金回収も加味した内容で契約を行うことが賢明な選択と言えます。
今回ご紹介したサブリースは、賃料収入「安定化」といったメリット、そしてオーナーさまの煩雑な不動産運営の負担を減らしてくれる取組みです。
また、リフォームとサブリースは、適切に組み合わせることで、築古物件の価値を最大化する資産運用として有効な手段です。
導入に対しては、慎重な戦略が求められますので、この記事が今後の指針を決めるきっかけとなれば幸いです。
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