2022.12.28
居室の床材は数多くの種類がありますが、既存と同じものでいいや…と、あまり考えずに選んでいるオーナー様も多いのではないでしょうか。
床材は、種類よって特徴や雰囲気が異なり、ニーズにマッチした床材を選ぶことで付加価値につながる可能性もあります。
そこで今回こちらの記事では、「フローリング」「クッションフロア」「フロアタイル」それぞれの特徴をお伝えしていきますので、空室解消につながる床リフォームの参考になれば幸いです。
まずは「フローリング」についてご紹介したいと思います。
フローリングは、JAS規格(日本農林規格)では、「無垢(単層)フローリング」と「複合(複層・合板)フローリング」の2種類に大きく分類されています。
そして、一般的な住居等で多く普及しているのは「複合フローリング」と呼ばれているものが多いです。
~無垢フローリング~
(メリット)
無垢材とは「天然の木から切り出した一枚板」で作られた床材で、ある程度の大きさにカットされたものを床に敷き詰めていきます。
天然木を使用しているため、本物の木が持つ重厚感や柔らかな自然の感覚が味わえる床材です。
一枚一枚、木目の出かたや木の節目の表情も違い、このような自然の風合いが無垢フローリングが持つ一番の良さです。
また、経年と共に木の風合いが変化し、ツヤや色合いの変化といった「味」が楽しめるところも、無垢材だからこその特徴ですね。
(デメリット)
無垢材は水分を含み放出する性質を持ち、常に膨張と収縮を繰り返してます。
この性質が調湿作用として上手く働いてくれる部分でもありますが、木の状態や環境によってはヒビ割れや木の反りなどの変形につながってしまうこともあります。
また、天然木はとても柔らかく繊細なものですので、傷が付きやすい、またシミが残りやすいといった点もあるため、お手入れの面では気を配らなければなりません。
~複合フローリング~
(メリット)
複合フローリングは木材を複数貼り合わせて板状に加工したもので、無垢フローリングに比べるとヒビ割れや木の反りといった材質変化のリスクが少なく、品質が安定しています。
また、耐衝撃性、耐摩耗性、抗アレルゲン、防水性などの機能を備えた製品や、色の種類も多く、部屋の雰囲気や用途に合った床材を選べる点もポイントです。
また、無垢フローリングよりも施工費用も高くなく、施工もしやすいため、気軽にリフォームができるところもメリットの1つです。
(デメリット)
無垢材が持つ柔らかさや経年の変化、また、調湿作用はないため、自然の風合いや効果を求める場合には期待できません。
クッションフロアは、塩化ビニル製のシート状の床材です。
(メリット)
木目や石目、タイルなどの柄がプリントされ、柄も豊富で様々な雰囲気のものが楽しめます。
また、クッション性、防水性に優れ、お手入れがしやすい床材のためキッチンや洗面所、トイレの床等に向いています。また、床材の中では安価に張替えができる材質であり、施工費用を抑えられるところもクッションフロアのメリットです。
(デメリット)
塩化ビニル製のため熱に弱く、熱されたものを落としたりすると表面のビニルが溶けてしまうこともあります。
また、その名の通りクッション性があるため、重たい家具などを長期間置いていると家具を置いていた部分がへこむ可能性があります。
塩化ビニル製、またはセラミック(陶器)製のタイル状の床材です。
(メリット)
フロアタイルは、クッションフロアとは違って硬さと耐久性があるため、土足の場所にも対応しています。
また、木目や大理石などの石目調のものは質感も再現され、一見すると塩ビ製とは思えないほどリアルなつくりになっています。
また、タイル状のブロックを敷き詰めて施工するため、例えば1カ所に破損が生じたとしても、その1枚だけを貼りかえれば修復できるため、修復における気軽さもメリットではないでしょうか。
(デメリット)
硬さがあるがゆえ、足音や物音が響きやすいといった点が挙げられます。
また、フロアタイル自体は防水性が非常に高い素材ではありますが、タイルとタイルのつなぎ目から水が入り込んでしまうこともあるため、施工時にはフロアタイルの施工に慣れている業者にしっかりと隙間なく敷き詰めてもらうことでそのリスクを最大限に下げるようにしましょう。
物件の床リフォームを行う際は、入居者層に合った床材を選ぶことが一番重要になってきます。
単身向けか、ファミリー層向けか、またはペット可物件とするかなど、それぞれのライフスタイルによって好みもあり、そして最適な床材も違ってきます。
入居者層のニーズを明確にすることで、ニーズにマッチする「より効果のある」床リフォームを行うことができますので、この部分を大切に、ニーズの探求と床材の選定をしていくことをおススメします。
今回は、賃貸物件の床リフォームとして、代表的な床材の特徴をご紹介しました。
お部屋の大部分を占める床部分は、お部屋の印象を大きく左右しますので、入居者ニーズを見極めて、空室解消につながる床リフォームを成功させましょう!
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