2022.08.18
壁の中や床下を通っている給排水管は日常生活で目にすることはなく、異変に気付いた時には配管の老朽化が進み、管が腐食してしまっているといった状況も少なくありません。
そこで今回は、築後年数が経っているマンションやビルの配管交換についてご紹介しますので、オーナー様はぜひご自身の建物の給排水管交換の参考にしていただけたらと思います。
お風呂や洗面所、トイレ、キッチンといった、人々の生活には欠かせない水廻り。
「給水管」から建物に水が入り、「給湯管」を通ってお風呂や洗面所、キッチンの蛇口へと共有され、使用後の水は「排水管」を通って下水道へと流れていきます。
配管に使用されている素材は、用途、また、建物が建てられた年代によって異なります。
築年数が経っている家では“金属管”が使われているケースが多く、現在主流の硬質ポリ塩化ビニル管(通称:ポリ管)などと比べ耐用年数が短いため注意が必要です。
【配管の種類】
– 昔の建造物に多い金属管 –
鉄管は最も多く使用されてきた一般的な配管です。鉄製のため衝撃などに耐性が高く丈夫な反面、サビやすい材質であることから現在はほぼ使用されていません。
水道が普及し始めた当初使われていました。鉛管は他の材質に比べて漏水が多く起こることや、また水道水に鉛が溶け出すことによる健康上のリスクなどから、1978年以降は給水管への新規使用が禁止となっています。
銅管は、熱に強く腐食しにくいといった特徴があり“給湯管”に多く利用されてきましたが、耐用年数を超えると小さな穴があき、その部分から漏水につながることもあるため、現在はポリエチレン管が主流になっています。
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– 水道管の中でメジャーな塩ビ管 –
最も一般的なグレーのVP管は加工のしやすさやコスト面に優れており広く利用されていますが、衝撃や温度変化に弱く、給湯管には向いていません。
VP管の、衝撃に弱い点に改良が加えられ耐衝撃性が強化されていますが、急激な温度変化や熱には依然として弱く、寒冷地や給湯管には不向きです。
温度変化や熱に弱い」というVP管の弱点を改良したものがHTVP管です。
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– 現在主流のポリエチレン管 –
現在最も多く使用されている合成樹脂製の配管です。
加工のしやすさにプラスし、耐衝撃性、耐熱性に優れ、化学物質にも強いという特徴があり、給湯管としての使用も問題なく可能です。
目次1でご紹介したように、近年はポリエチレン(樹脂製)の給湯管の使用率がかなり高くなってきていますが、マンションやビルが建てられた年代・地域よっては、まだ銅管が使用されていることが多くあります。
表面に酸化銅被膜ができることで「腐食しにくい」と言われている銅管ですが、流水による経年劣化や温度変化によって酸化銅被膜の欠落部分に小さな穴(ピンホール)が開き漏水につながりやすいのです。
漏水トラブルは配管トラブルの中でも多方面に影響が出やすく、特に深刻な問題です。
■水漏れによる建物の腐食、劣化
水漏れは、建物を傷め、その寿命を縮めてしまいます。
水漏の修繕は費用が掛かるだけではなく、物件の資産価値も下げてしまいます。
■お湯が出ない、お湯が出にくい
漏水の度合いにもよりますが、配管上でお湯が漏れている場合、蛇口からのお湯の出が悪くなることがよくあります。
出が悪いだけでなく、漏水がひどい場合はお湯が出なくなることも。
■水道代が高くなる
漏れ出ている分、水を余計に使用するためその分水道代が掛かってしまいます。
そんなに使っているわけではないのになぜか水道代が高い、、、といった場合は漏水可能性
非常高いです。
穴が少しずつ広がり徐々に水道代が上がっていくこともあるので気を付けましょう。
地域によっても水質に差があり、水道管を流れる水(お湯)の速さ(流速)の関係もありますが、早い場合は10年未満の配管でも漏水を起こすこともあり、銅管を給湯菅に使用しているマンションやビルでは注意が必要です。
マンションやビルの配管交換は、お風呂やキッチンなどの水廻りリフォームと一緒のタイミングですることをおすすめします。
~その理由~
「費用が抑えられる」
お風呂やシステムキッチン交換する時には、元々あったものを一度取り外してから新しい設備を設置するのですが、
その際、床や壁の中を通っている配管がむき出しになります。
そのため、わざわざ配管交換のためだけに壁や床を壊すことなく工事を行うことができ、それぞれの工事を別々に行うよりも費用が安く済むのです。
例えば、せっかくお風呂やキッチンがリフォームによって新しくきれいになったとして、その後に漏水が起こったり配管の劣化が見つかった場合には、綺麗にした壁や床を一度剥がさなければなりません。
せっかくのリフォームが台無しにならないように、お風呂・キッチンのリフォームと配管交換はセットで行う方が安心ですし、余分な費用も掛からずに済みます。
築後年数が経つと、壁や床、設備といった、目に見えているところと同様に、配管のように目に見えない部分の劣化も進んでいきます。
配管の劣化がさまざまな漏水トラブルにつながることを防ぐためには早めの修繕が何よりも大切です。
とはいえ、本来気になる配管の改修費用。
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