言えない環境になっていることも非常に多いのです。

～築古マンション・アパートの断熱リフォームの必要性～

築古マンションやアパートの断熱性の低さはさまざまな問題を引き起こします。

まず、季節ごとに外気の温度変化の影響をもろに受けることで、室内で過ごす快適性が失われてしまいます。また、外気温との差が極端にあることで夏場・冬場の冷暖房を使う際にフルパワーで稼働する時間が増えるため、電気代が高くなり光熱費の負担が大きくなります。

そこで今回ご紹介する「断熱リフォーム」は、冷・暖房で暖めた空気が屋外に逃げにくく、屋外の冷気や熱が室内に入ってくるのを防ぎ、快適な室温を維持できるため入居者の快適性もアップします。

またこのようなエネルギー効率の向上は電力消費を抑え、光熱費の削減にもつながるため、入居者にとっては断熱リフォームが行われている物件はかなり魅力的であると言えるでしょう。

特に、入居者から以下のような相談がある場合には、断熱リフォームを行うことをおすすめします。

・『暖房をつけていても冷たい空気が入ってきて室内が寒い』

・『直射日光が当たり過ぎてなかなかエアコンが効かない』

・『梅雨時期や冬場の結露がすごい』

その1　窓の改修

築古マンションやアパートの窓は、断熱性の低さの主な原因です。

家の中で熱の出入りが最も多いのは「窓」であると示されており、窓の断熱化こそが暑い夏と寒い冬を快適に過ごすたには重要であると言えるでしょう。

（参考：YKK APホームページ/かしこいガラス選び）

https://www.ykkap.co.jp/consumer/satellite/products/articles/glass_select/lecture1/

そして、窓の改修には、二重ガラスやLow-Eガラスの導入が効果的です。

二重ガラスは、2枚のガラスの間に空気やガスを封入することで外部と室内との間に新たな「層」を造り出すことで断熱効果を高めます。

また、Low-Eガラスは、特殊なコーティングによって太陽の熱や暖房で暖めた熱を吸収・反射する機能を持っています。この機能が夏の日差し（熱）を和らげ、冬は室内の暖房効率を高めるという仕組みです。

これらの工夫により窓からの熱の侵入・流出を減らし、居住空間の快適性とエネルギー効率を向上させることができます。

その2　ドアの改修

ドアも、断熱リフォームには欠かせない重要な部分です。

特に玄関ドアは、外気の侵入や熱の伝導による影響を受けやすい部分です。

気密性を高める断熱効果の高いドアは、冷暖房により冷やされたor暖められた空気が外部へと逃げるのを防ぎ、室内の温度を安定させます。

その3　断熱材による断熱工事

断熱材を使用した断熱リフォームも有効です。構造材の外側に断熱材を貼り付けていく工法と、壁や天井、床などの内部に断熱材を追加する方法があります。

いずれも外部からの熱の伝導を抑制し、室内の温度変化を軽減します。

これらの断熱リフォームは、室内と屋外の温度差を減らし室内温度を快適に保ちやすくするだけではなく、結露を防ぐといったとても大きな効果もあります。

断熱が不十分な建物は結露が発生しやすく、結露により発生した水はカビや建物を傷める原因となります。結露は窓だけではなく実は壁にも発生しやすく、気付いたらクローゼットや押し入れの中がカビだらけ・・・！なんて事も。

結露は建物を腐らせ、カビは住む人の健康に影響を及ぼしかねません。

断熱リフォームはこのようなリスクからも建物と入居者を守るために非常に重要な要素だといえます。

ぜひご自身の物件に合った工法・内容で早めに断熱リフォームを行い、入居者の満足度を高め、そして物件の寿命維持にもつなげていきましょう。

築古マンションやアパートのオーナーの皆さま、断熱リフォームは今後の物件価値向上や居住者の快適性を追求する上で重要な要素であることがおわかりいただけましたでしょうか。

断熱リフォームは入居者に快適な生活と冷暖房費の削減をもたらし、物件の資産価値上昇に寄与し、居住者の満足度と将来的なリターンを高めるチャンスになりますので、ぜひ積極的に断熱リフォームの検討を始めてみてください。